黄色い部屋とリスボン日記


都筑道夫『黄色い部屋はいかに改装されたか?増補版』と、
ヤマザキマリヤマザキマリリスボン日記──テルマエは一日にして成らず』が、
発売になりました。


『黄色い部屋〜』はいわずと知れた名著の増補版で、
推理小説のみならず、ものを書いている人・書こうと思っている人、
すべてに読んでもらいたい都筑氏の代表作とも言える評論(エッセイ)です。
(実際、80年代は、この本に影響を受けたという漫画家が結構いたように記憶している)


さらに、今回付け加えさせていただいた増補部分、
法月綸太郎氏の解説、小森収氏の編集後記とあわせて読んでいただけると、
都筑道夫氏が「本格ミステリ(パズラー)」をどう捉えていくようになったかということも分かって、ある種の知的興奮を味わえると思います。


何度目の再読になるか分からないのですが、
僕個人は今回ゲラで改めて何度か読んで、また発見があったと思って興奮しましたよ。


ヤマザキマリリスボン日記』のほうは、
ヤマザキマリさんがmixiとブログに綴っていた日記を再構成し、
本にしたものです。


リスボンに住むことになった2004年からテルマエ・ロマエが生まれる2008年までの日記なのですが、
それまで、原作付きの単行本しかなかった著者が、
日本を離れ、14歳歳下のイタリア人と結婚して、
リスボンに住み、自分が本当に書きたかったマンガを見つけるという内容になっています。


ただ、ヤマザキさんが「呼ぶ」のか、
波乱あり、友情あり、爆笑あり、の日々の出来事はちょっと凄いです。
ヤマザキさんのどの本よりもヤマザキさん自身が一番面白いとまで思ってしまいます。



両極端のような本を同じ月に出してしまうというのも、なにかの縁だと思いますが、
どちらもよろしくお願い致します。



黄色い部屋はいかに改装されたか?増補版

黄色い部屋はいかに改装されたか?増補版

ヤマザキマリのリスボン日記 テルマエは一日にして成らず

ヤマザキマリのリスボン日記 テルマエは一日にして成らず